SAP NOWに突撃:BTPって何ですか?
オプロの飛鋪です。
突然ですが『KOA』ってご存知ですか?
聞くところによると、ハワイの神聖な樹木らしく、マナ(精霊)の宿る神聖な木材として、カヌーやウクレレなどを作るために、古くからハワイの人々に大切にされてきた樹木のようです。
ところで、先日のDreamforceでも、お土産を売っているDreamStoreで『KOR』というウォーターボトルを売っていました。
こちらも聞くところによると、環境ホルモンを出す材料を使っていなかったり、売上の1%を寄付していたり、自然に負担をかけない、環境に配慮したビジネスを行っている模様です。
いずれもカタカナ表記だと『コア』になると思うのですが、今回のブログは、この『コア』にまつわるお話です。
SAP NOW
9月22日に開催された『SAP NOW』というイベントに参加して来ました。
このイベントに参加した目的は『BTP』について理解を深めること。
今年の7月に初出展した『SAP HR Connect』でお披露目した『帳票DX for SAP』と関係の深い『SAP BTP』について、断片的な知識しかインプットできていなかったので、誤ったマーケティングメッセージを放出しないように、教えを請うてきました。
その際にキーワードとして各所で挙げられていたものが『コア クリーン』でした。
コア クリーン
なんか洗剤っぽいキーワードですが、要は、SAPにカスタマイズを加えることを最小限(というかカスタマイズしない)として、標準機能を使い倒すとともに、どうしても足りない機能は『BTP』を活用してサービス連携するなり機能追加しましょう、という考え方です。
このド標準のSAP本体を『コア』と表現し、その『コア』もカスタマイズを加えずにクリーンな状態で使い倒しましょうね、ということですね。ちなみに『BTP』とは、Business Technology Platformのことです。
ぼくの記憶はSAP R/3 4.6くらいでSAPの知識は途切れており、断片的にS/4HANAや、NetWeaverの知識は得ていましたが、『BTP』にまっっったくつながって来なかったんですよね。
ですが、イベントに参加して、BTPブースでいろいろ教えて頂くことができました。
R/3の時代から、SAPの生Databaseに直接アクセスすることは御法度で、ABAP使って、BASIS経由でアクセスしましょうね、という御作法(法律?)は存在していました。直接Databaseに読み書きするアドオンを開発してしまうと、SAPのバージョンアップで整合性が取れなくなる可能性があるので、スムーズなバージョンアップ、すなわちSAPの進化の恩恵を受けるには、BASIS経由という法律に従う必要がありました。
思い返せば、この頃から『コア クリーン』の考え方だったわけですよね。
ただ、『BTP』では、この考え方をさらに一歩進めて、クラウド上(もちろんSAP HANA)に用意されたBTPに経由で機能拡張をしましょうね、という営みが実現できます。
『BTP』はクラウドオンリーですが、オンプレのSAPをお使いのユーザさんでも、Cloud Connectを介して、『BTP』の恩恵を受けることができるようです。
ただ、S/4HANAのデータをまるっとBTPにレプリケーションしたり双方向で同期したりする仕組みではなく、CDS Viewという、昔のSQL ViewみたいなViewを介して、必要なデータをBTPに持ってくるとのことです。
ちなみに、Success FactorsやConcurは、それぞれのAPI経由でBTPに出し入れするとのこと。
そして、この『BTP』は、開発プラットフォーム『PaaS』のような位置づけになるので、ここにボタンを設置して、われらが『帳票DX for SAP』に命令を投げることができる、というわけです。
もちろん、CDS View経由でBTPに持ってきたデータを複数選択して、『帳票DX for SAP』から出力することも可能です。
ひとつだけ気になったのは、料金体系ですね。
1ユーザおいくら、という単純な計算ではなく、アプリのメモリ使用量、データ量、ユーザ数、ユーザの権限などなど・・・、なかなか複雑そうな感じでした。
『帳票DX for SAP』を使うためだけに『BTP』を契約する、ということであれば、我々でも計算はできそうですが、おそらく、多くの場合は、いろいろな機能や使い方を踏まえて計算することになるので、パートナーさんとの連携はしっかり行っておく必要がありそうです。
ブースで説明してくださったSAPの方々、本当にありがとうございました。
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オプロもここに載せてもらえるよう、プロダクトを磨きます。
『帳票DX for SAP』を何卒宜しくお願い申し上げます。